日本では「家具家電がない賃貸アパートマンション」が一般的ですが、実は海外ではあらかじめ家具家電がアパートマンションに付いているのが当たり前です。
最近では日本でも家具家電付きのアパートマンションの存在は増えてきましたが、それでも海外と比べるとまだまだ少ないのが現状です。
この記事では「家具家電付きマンションがなぜ日本では普及しないのか」、そして「家具家電付きマンションの魅力とはいったい何なのか」をお伝えします。
海外では当たり前の家具家電付の賃貸アパートマンション
冒頭でお伝えした通り、日本以外の多くの国々では家具家電付きの賃貸アパートマンションが当たり前です。
テレビや冷蔵庫、ベッドなどの大型製品だけでなく、物件によってはキッチン用品(食器やスプーン、調理器具など)があらかじめ付いていることも珍しくありません。
この家具家電付き賃貸アパートマンションは、特に移民を受け入れている国に多く見られる傾向があります。
人の移動が多い国は、引越しの回数も多いため、最初から家具家電が付いている物件のほうが都合が良いのです。
家具家電付アパートマンションが日本で普及しない理由
海外で家具家電付アパートマンションが普及している理由として、海外の人と日本人とでは、住まいに対する価値観が違うことが挙げられます。
日本人の多くは、住まいを「プライベート空間」としてとらえ、基本的には長期間住むことを前提に物件を選びます。
1度その物件に住めば今後はしばらく引っ越す予定はないため、こだわり抜いた家具や家電を自分で購入したいと考えるのです。
一方海外では日本人のように住まいに対して「一生住む場所」といったような重くはとらえていなようで、日本人よりも引越しの回数が多い傾向にあります。
海外の人は「いつかまた引っ越すかもしれない」という考えを前提にしているため、そういった価値観に合わせて家具家電付き賃貸アパートマンションが多いのです。
家具家電付き賃貸の魅力
海外では一般的な家具家電付き賃貸アパートマンションですが、それには多くの魅力があります。
ここでは2つの魅力についてお話ししますので、日本でもこれから家具家電付き賃貸アパートマンションに住もうか悩んでいる人はぜひ参考にしてください。
1.初期費用を抑えられる
家具家電付き賃貸アパートマンション最大の魅力といえば、初期費用を格段に安く済ませられる点にあります。
たとえば日本では大学生が親元を離れて一人暮らしをする場合は、テレビや冷蔵庫、ベッド、電子レンジなどあらゆる家具家電製品を、すべて揃えなければいけません。
日本の賃貸物件は敷金礼金を支払うのが一般的ですし、それに加えて引越し費用、それから家具家電の購入費用が数十万円かかるのは大きな出費だと言えるでしょう。
もとから家具家電が付いている物件であれば、家具家電購入に関わる初期費用を抑えられますので、予算に余裕がない人でも気軽に一人暮らしが始められます。また、お部屋の内装に合う家具家電が付いている事で、内装インテリアに悩む必要がないこともメリットと言えます。
2.退去時の費用を抑えられる
初期費用だけでなく、退去時の費用を抑えられるのが家具家電付き賃貸アパートマンションの魅力です。
賃貸物件を退去する際、引っ越し業者へ新居までの荷物配送を依頼すると、数万円から高い場合で数十万円かかってしまいます。
また費用面だけでなく、時間を節約できるのが家具家電付き賃貸アパートマンションの魅力です。
次の家に引っ越すための荷物をまとめる作業は、何かと時間を取られてしまうもの。仕事が忙しくて引っ越しに時間を割けない人は、あらかじめ家具家電が付いている賃貸アパートマンションを利用すると楽かもしれません。
おわりに
ここ数年で、日本でもシェアハウスやソーシャルアパートメントなど、人と住居をシェアするスタイルの物件が増えてきました。そのような物件は、人の出入りが激しいため、家具家電付き物件がほとんどです。
これから日本でも数が増えることが見込まれる家具家電付き賃貸アパートマンションは、ぜひ今のうちから動向に注目しておくことをおすすめします。